いわき緩和医療研究会 市民公開講座

医療

2024年2月4日(日)福島県いわき市で開催されてたいわき緩和医療研究会 市民公開講座.

場所はいわき市生涯学習プラザ いわき市文化センター 大ホール

座席数は車椅子用を3席含め(ちと少ないかな)最大で486席!.

の割りに参加者は多くはありませんでした(ちと残念かな).

それでも日曜日の朝9時から3時間のプログラム.

お集まりの方々には感謝感謝の気持ちで一杯です.

ありがとうございました.m(__)m

最初の講演は医療法人呉羽会 呉羽総合病院理事長 兼 当研究会の会長.

外科医をされております,緑川 靖彦 先生.

内容はほぼ基調講演に近い,緩和医療の網羅的なお話を頂けました.

司会は,独立行政法人 労働者健康安全機構 福島労災病院

外科主任部長 兼 副院長 武藤 淳 先生.

演者の皆さんのお話を,更に噛み砕き,判り易い補足説明を頂けました.

プログラムは3部構成.

第1部 多職種による緩和医療についての取り組み
〇1.医師部会  呉羽総合病院        緑川 靖彦  先生
〇2.薬剤師部会 くすりのマルト       大田 善三郎 先生
〇3.看護師部会 いわき市医療センター    小野寺 志保 先生
〇4.訪問看護師部会 ケアフリー
・・・・・・・・・・・・訪問看護ステーション 上村 博子  先生

第2部 各団体にる講演
〇1.理学療法士部会 いわき市医療センター  東條 正義  先生
〇2.ソーシャルワーカー部会 福島労災病院  千葉 和義  先生
〇3.ケアマネージャー部会 ハートフルなこそ
・・・・・・・・・・・・・居宅介護支援事業所 中尾 崇   先生

第3部 パネルディスカッション 座長 武藤 淳 先生
いわき市における緩和医療の現状と課題
〇1.医師    呉羽総合病院        緑川 靖彦  先生
・・・・・・・・・常磐病院          洪 浩彰 (私です,(^_^;;;;;)
〇2.薬剤師   薬局
・・・・・・・・・・タローファーマシー    政井 学   先生
・・・・・・・・・くすりのマルト       大田 善三郎 先生
〇3.看護師   いわき市医療センター    小野寺 志保 先生
・・・・・・・  福島労災病院        四家 智恵  先生
・・・・・・・  かしま病院         鈴木 則子  先生
〇4.訪問看護師 ケアフリー
・・・・・・・・・・訪問看護ステーション   上村 博子  先生
・・・・・・・・・いわき訪問看護
・・・・・・・・・・リハビリステーション   岩田 理恵  先生

 

この状況でパネリストとして私に与えられたお題は,

Q:いわき市の緩和医療の現状と解決策,でした.

私の答えは

A:課題はマンパワーに少なさに尽きる,というものでした.

お話した資料は10年前と古く,大変申し訳無いのですが,2014年11月20日.
国立大学法人福島大学名誉教授,今野 順夫 先生からのご依頼を受け,
東日本大震災からの復興に向け開催されたフォーラム.
第79回ふくしま復興支援フォーラム,で講演をさせて頂きました.
数値は当時と現在で多少異なること,お断りいたします.
その時の調査内容の一部をご紹介しました.

日本の医師数はOECD(経済協力開発機構)36加盟国中29位.
なんと下から数えて8番目という少なさ.
具体的数値として,
日本の平均医師数はOECD平均の約70%.
福島県の医師数は日本平均の  約80%.
いわき市の医師数は福島県平均の約80%.
結果として,いわき市の医師数はOECDの約50%

そして会場の皆さんに問いました.
明日の月曜日.皆さんの会社の社員が仮に半減.
上からはそれでも業績は減らさず,ミスもさせず.
そんな状況を擬似的にお伝えしました.
果たして出来るものでしょうか.
ですが医師の現場はそんな状況,これが現状なのです.

いわき市の医師,ただただ頑張るだけで凌いできました.
けれど,もちろん凌げない部分もあります.
そこを,看護師,薬剤師,理学・作業療法士,メディカル・ソーシャルワーカー,栄養士,ケアマネージャー,訪問入浴介護サービス,介護士などの皆さんの強い協力のお陰で,これまでやってこれました.
解決策は難しいですが,今も尚,この事実を市民の皆さんに知って頂くこと,これが先ず重要と,来場者の皆さんにお伝えしました.

この市民公開講座で言えなかったことがもう1点有ります.
この度の講座は,緩和医療を知って頂き,ご利用される際の知識です.
私が伝えたかったのは,その緩和医療を出来るだけ受けない,先延ばしする事でした.

それは,健康診断(健診)や検診を受けていただくことです.
どちらも「けんしん」と呼ばれますが,実は異なります.
健診とは体の健康状態をある尺度で総合的に確認するプログラムのことです.
・・・つまり,健康を調べることです.
検診とは 特定の病気を発見するために行う検査の事を指します.
・・・つまり,病気を見つけることです.

これらを積極的に受けて頂く.
さすれば,たとえ病気があったとしても,
医療側はでは,早く見つけ,早く治療する事が叶います.
患者さん側では,短い時間で治り,少ない苦痛で治り,安い費用で治るのです.

これを言いたかった〜,皆さんに伝えたかった〜

なのでここに記します.ぜひぜひ,

健康診断(健診)や検診を受けてください.

ご自身と家族を,さらには友人を病から護るために.

どうかこの想いを受け止めて下さい.

心からそう,願います.

 

さて,最後の最後,ご褒美として頂いたスイーツ.
向かいのいわき市立美術館1階,あじさい.
そこで頂いたクリームあんみつとコーヒー.
疲れをすっかり癒やしてくれました.∈^0^∋

この度も最後までお読み頂き心より感謝いたします.ぜひご意見や感想を文字化しお送り下さい.私にとってはこの上ない喜びとなり,またブログを書く上での熱源となります.期待しお待ちしております.

洪 浩彰 (こう ひろあき)

會津若松市生まれ,弘前大学を経て1989年麻酔科医となる.1994年よりいわき市.現在常磐病院勤務.東日本大震災を機にSNSを始めボランティアを知り,随筆を書き始める.2023年よりブログに本腰.趣味はゴルフとお酒.主催する交流会は100回,動員数2,500名以上.いわき麻酔と痛みのクリニック元院長

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